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ホーム > 暮らしの役立ち情報 > 女流建築家の提案プラン > いい距離感の二世帯住宅
女流建築家の提案プラン 18
定年を間近に控えたYさんご夫妻。娘2人が長男と結婚したことで、老後はケア付きマンションにと考えていましたが、次女の出産を機に同居の話が急展開。自分たちも共働きで子育てに大変な思いをしたYさんたちは、さり気なく家事や子育てを手助けしたい、という想いをベースにした二世帯住宅に建て替えました。






写真は建物の北東側から見たところ。車庫の左側が親世帯の玄関、右側が子世帯の玄関。子世帯の玄関に上る途中に親世帯の勝手口があり、学校から帰宅したお子さんはおばあちゃんの家で遊んでいくことも多いそうです。
家族構成/ 親世帯 (夫73歳、妻65歳)
家族構成/ 子世帯 (夫35歳、妻36歳、
 子ども7歳、3歳)
敷地面積/ 261・92G(79・23坪)
延床面積/ 215・10G(65・06坪)
■地下1階23・93G(7・24坪)
■1階101・08G(30・57坪)
■2階75・24G(22・76坪)
■ロフト14・85G(4・49坪)
設  計 花設計工房(原田愛子)

 
外観写真からもわかるように、Yさんの家は軒の大きな家。夏の強い日差しは遮られ、冬の暖かい日差しは差し込みます。軒を大きく出した分、1階の親世帯は暗くなるため、濾せたいにはバルコニーを付けず、親世帯のリビングにトップライトを設けました。両世帯のどちらも快適になるよう、こんな譲り合いも大切です。通風については、南側の大きな開口部から風を招き、北側にある台所の出窓から抜けるようにしています。

親世帯の台所の出窓。北側にあたるこの出窓は、子世帯の玄関アプローチに面しているため、お互いの視線の重なりを避けるように設けました。通風のためにも大切な窓です。


 
都心では、門柱に2つの表札がかけられているのも珍しいことではなくなっています。Yさんの場合も、当初は1つの玄関を計画していましたが、何度か打ち合わせを重ねるうち、「玄関は別々なほうが気兼ねしないのではないか」というご主人の提案で別々に玄関を構えることになりました。子世帯の玄関は、親世帯の勝手口の前を通るつくりなので、お互いに気をつかわずに出入りできる反面、気配は感じあえるようになっています。



 
親世帯を1階、子世帯を2階と水平に区画された二世帯住宅です。道路より80cmほど高くなっている敷地の高低差を利用して、どちらからの階からも半階ずれた中間階を共用部分にしました(ホール、納戸、バルコニー)。バルコニーは共用の洗濯物干し場になっているので、Yさんは子世帯の洗濯物も一緒に取り込むなど、さり気なく家事を手伝えるのが嬉しいそうです。親世帯と子世帯がいい距離感を保つのに、中間階が役立っています。
敷地の高低差を利用したスキップフロア構造。1階の親世帯を半階あがったところに子世帯の玄関ホールがあり、二世帯が交流する場所になっています。納戸の上はロフトの子供室。


企業組合 花設計工房
1972年設立の東京パースを前身に、1988年、女性建築技術者の会を通して知り合った仲間たちにより、企業組合 花設計工房設立。以来、生活に視点を据えて、住宅設計を中心に大工さん、職人さんとのコミュニケーションを密にした現場監理を行っています。「家は買うものではない」でメンバーの意見一致。住み手に合わせて創るものであるはずだと考えています。
原田愛子(はらだ・あいこ)/1949年山形県生まれ。工学院大学専修学校建築科卒業、建築設計事務所勤務を経て、原田・堀越設計工房開設。その後、花設計工房に参画。女性建築技術者の会会員。
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