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夏が近づき、緑がイキイキし始めるこの季節。
今回は、身近な雑貨を工夫して、夏の草花を涼しげに生ける方法をご紹介します。 |
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風にやさしくそよぐ草や、散る間際のバラ一輪のはかない美しさ。そんなちょっとした感動が、暮らしに草花を取り入れるきっかけになったりします。
草花を身近な雑貨類に生けると、花器とは違った表情を作り出すことができます。たとえばカットの美しいグラスやバター入れ、ティーポット、アンティークのジョウロ、カゴなど。これらを恷G器揩ニいいます。室内のどこに置いても邪魔にならず、心をなごませてくれるのが特長です。
この季節には、ガラス器の冷たい質感を活かして、草花を涼しげに飾り、暮らしに涼を取り込んでみましょう。
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まず植物としての草花の本来の姿を知り、1本のどの部分の美しさを強調するかを絞り込みます。
シンプルな器に生けるときは、左下の写真のように1本でも充分美しい姿の草花を選びます。たとえば、ワイングラスに細めのノビルを根ごと入れ、何か合う花を添えると、これが道端にあったノビルかと思うほど、根までもが美しく見えてしまうのです。
また、長目に切ることのできない場合や、茎の短いものは、右下のバラのように、深めの皿に横たえるとよいでしょう。ひとつの器にこだわらず、花に合わせて器を選ぶことが大切です。
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| 繊細な茎から花までの風情ある美しさを活かすために、とりわけ茎が華奢なものを選び、シンプルなグラスと組み合わせました。(ホタルブクロ) |
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| 茎の短いものは、深さのある大きめの皿に。花びらが水に埋もれないように、そっと横たえています。(バラ、フウチソウ) |
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| 花だけでなく、緑の新鮮な美しさにも目を向けてみてください。春には初々しく光り、初夏からは風に揺れて光が影を通して涼を呼びます。雨上がりの水を充分に含んだしっとりとした緑も魅力的。緑を生けるときには、そんな光景を思いながら季節を表すよう心がけてみましょう。特に夏は、緑の色の濃淡によく気を配ります。濃い緑の葉は、形が個性的であれば暑苦しくならず、カルカヤやススキのような線のある草を使うと風を呼びます。緑は言葉でいうとひとつですが、そこには無数の形と濃淡が、尽きることなく存在するのです。 |
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| 透明の深さのあるボウルに沢山入れました。下の方の葉を取り除いて、調節しています。(リョウブ、シマススキ、オオバナエンレイソウ、春咲きシュウメイギク) |
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| 生ける時のポイント |
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太い茎を持つ花は避ける |
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葉は、それぞれ下から1/3〜1/2くらいを取り除き、全体数より10を割ったくらいの数を残す。 |
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花の向きなどを工夫して立体感を出す。 |
| 少しでも長もちさせるために |
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部屋のなかで空気のよどみやすい場所は避ける。 |
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毎日水を替えるときは、茎も洗ってヌルヌルしないように少し切る。
夏はやはり草花にとって、つらい季節。ときどき氷をたっぷり入れてあげるとシャンとするので、試してみてください。 |
| あまり長くもたないのが夏の花の特徴ともいえますが、素敵な花は沢山あります。アサガオや松葉ボタンなど、1日限りの花で、うつろいゆく季節を粋に楽しんでみましょう。
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横山 美恵子 Mieko Yokoyama
成城大学文芸学部卒業。16歳のときから小原流生け花を習い始める。本格的に “花”と取り組んだのは大学時代から。その後、季節の美しい草花を育て、楽しみながら自由な花を生け続け、雑誌などに発表。多くのファンを持つ。著書に『テーブルの花飾り』(同朋舎)、『手のひらの中に草をあつめて』(偕成社)、共著に『ティーカップの中のブーケ』『テーブルの12か月』(文化出版局)がある。
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