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10坪の敷地に建てた
5層式3世代の家
「この家は、約27年暮らした家を壊して、5年前に建て直したもの。同じ土地なのに、以前より1.5倍くらい空間が広がって住みやすくなりました」と服部さん。「自然は、主人の故郷であり行き来も多いカリフォルニアの家で楽しめます。そこで東京の家は、庭よりも居住スペースを優先しました」
建て替えにあたり、雑誌で見つけた家の資料をスクラップするなど、設計や内装のプランを練ること約1年。ご夫妻と建築家で打ち合わせを重ねた末、理想どおりの家がようやく完成したそうです。約10坪の土地ぎりぎりに建つ家は、5層式。1階は玄関スペースとご主人の仕事部屋、浴室&トイレ、2階は共同のサニタリースペースとお母様の部屋、3階がLDK、4階がご夫妻の寝室とお嬢さんの部屋、地階はクローゼットルームとワインセラーになっています。「階段の上り下りが多く健康的なので、エアロビクス・ハウスと呼んでます」と服部さん。

家にとって大切なのは
自分たちの心地よさ
「以前の家には和室がありましたが、母も畳は必要ないとの意見だったので、母の部屋に近いトイレだけに和の雰囲気を残しました」ちなみに、トイレの洗面ボウルは、服部さんの陶芸による大作です。
「娘の部屋は天井に雲が描いてある青い部屋。私たちの寝室は主人の好みもありシンプル調と、個々の部屋は好き勝手にしています。共同スペースの3階は、だれもが落ち着けるよう、ナチュラルテイストを基本にしました」
微妙な凹凸と陰影がニュアンスを醸し出すリビングの壁は「海外では外壁に使う材料を、あえて内壁に使って。古いぬくもりを感じさせるよう、白一色でなく、ところどころに黄色を入れてもらいました」など、家の中の各テクスチャーにも、こだわりがみられます。
また、そうしたいろいろな壁面を飾る絵画やオブジェが多いのも「器自体はシンプルに、置くもので味を出す」という服部家スタイルの特徴のひとつ。毎年、未訪問の海外へ家族旅行に出かけては、必ずギャラリーを訪れるという服部さん。現地アーティストのお気に入りの作品を自宅に飾るのも、楽しみだそうです。
「“家”は他人に見せるためのものではなく、生活するためのものでしょう? 住む人にとって、心地よく暮らせる空間であることが、いちばんです。広さ狭さに関わらず、自分たちの好みやテーマをもつことが大切ですね」
その言葉どおり、服部さん宅の各フロアは決して広くはないけれど、工夫とセンスにあふれた快適な空間です。常に笑顔を絶やさず、自然体で語る服部さん。その明るく優しい表情が、家族やゲストにとっても、この家をさらに居心地よくしているといえるでしょう。
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