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ホーム > 暮らしの役立ち情報 > 著名人が語る「私のこだわり空間」 > 階段の先にやすらぎのある家 元・女子フィギュアスケートメダリスト、タレント 渡部絵美
著名人が語る「私のこだわり空間」33


階段の先にやすらぎのある家

心からくつろぎたいから自然でシンプルに。 元・女子フィギュアスケートメダリスト、タレント 渡部絵美さん

女子フィギュアスケートのメダリストとして活躍し、現在は指導者、コラムニスト、タレントとして忙しい毎日の渡部絵美さん。そのお住まいは、海外や日本での生活経験をいかし、やすらぎと工夫に満ちています。
渡部絵美
リビング南側のテラス窓を全面開放すると、室内に陽光とそよ風が満ちて、開放感溢れる心地よい空間に…。
家って、実際に住んで経験しないと分からないことが多いでしょ。この家は、祖母の家、海外生活、以前の家…私の経験を生かしました。

やすらぎと
楽しさへと導く階段

落ち着いた住宅街の表通りから10mほど奥まった位置にある渡部絵美さんのお宅。外観のアクセントにもなっている円筒構造の内側は、たぶん吹き抜けのサンルーム…と想像しながら玄関を入ると、意外や、それは階段室でした。

「住まいは2階です、どうぞ」という絵美さんに従って階段を上がると、一段ごとにスリット窓越しの空がグングン近づいてきます。そして階段の先には、陽光溢れる広々としたリビングが…。

「ね、とても気持ちいいでしょ。帰宅してこの階段を上がってくると、ホッとするんですよ」と、あの絵美スマイルでニッコリ。

以前の家が手狭になり、息子さんの中学進学を機に4年前にこの家を新築した絵美さん。「家は、住んでみないと分からないことが多いですね。建築家の提案だけに頼らず、自分の生活経験が大切ね」と、家造りにも女性らしい確かな視点をお持ちです。

海外生活経験が豊富な絵美さんに、日本の住環境について聞いてみると「住宅の狭さは日本の特殊事情。欧米では広さ・大きさを重視しますが、日本では床暖房とかキッチンやバス・トイレを高機能化したり、快適さを重視する。私は日本の考え方が好きですね」

インテリアは「個性的になりすぎず、温もり感のある木や布の家具とベージュやグリーンなどの穏やかな色調で」まとめられています。というのも、仕事ではTVスタジオ等の人工的なセットや強い照明に囲まれることが多いので、プライベートな空間は、できるだけ自然でシンプルにして、心も体もくつろぎたいからだそう。

初めて訪れたのにずっと前から知っているような、絵美さん宅の心地よさの謎が解けました。

人形コレクション 渡部絵美
世界各地で買い求めたスケートをモチーフにした人形のコレクション。

外観 渡部絵美
柔らかなクリーム色、外壁の曲線とスリット窓の直線。女性らしさとシャープさが見事に調和。



家族みんな花や植物が好き。手入れしたり、植え替えたり、眺めたり…とても癒されますね。
階段空間 渡部絵美
グリーンをふんだんに配し、スリット窓を効果的に取り入れた階段空間は、インテリアとしても採光としても見事に演出されている。

階段 渡部絵美
2階リビングへ向かう階段。高いスリット窓が階段室を明るく開放的に。

 

回り込むように上がる
階段のマジック

この家の設計には、絵美さんの経験や実感、こだわりが随所に生かされています。その第一が、曲線の階段。外観の特徴にもなっているアールを描く壁に沿って回り込むように上る階段は、少しずつ進行方向が変わることで視線が移動し、最後に視界がリビングに向けてパーッと開ける仕掛け。

さらに2階リビングから回り込むように階段を上がると、今度は遮るもののない大きな空のもと、サウナルームとフットサル用ゴールを設置した屋上スペースが…。普段は息子さんと愛犬が仲良くサッカーに興じたり、友人が大勢集まれば盛大にバーベキューパーティを楽しんだりする、絵美さん宅のアミューズメントスペースです。

 

空間を仕切る
半階差の階段の効果

この家では他にも階段が効果的に使われています。それが、リビングの奥から半階下に下りる階段。この階段の先には、絵美さんのベッドルームや専用スペースのドアが続きます。

半階下にプライベートゾーンを配置したことで、上手に視界から外れていて、リビングに接しているにもかかわらず落ち着いたプライベート空間になっています。

その階段をさらに下りると絵美さんの事務所へ。来客があるときでも座の雰囲気を壊すことなく、急な仕事にもそっと対応できるようにとの配慮が生きています。

階段 渡部絵美 玄関ホール 渡部絵美 リビングから階段を下りていくと1階の玄関ホールへ。思い出の写真やトロフィーなどが飾られ、思わず見とれてしまいます。

キッチンは私のステージ
パーティでもここが居場所

絵美さんのもうひとつのこだわりが、キッチン。実は、リビングのど真ん中にかなりの大スペース、しかもリビングに向かって料理する個性的なアイランド型のオープンキッチンなのです。

「お手本は祖母の家のキッチンなの」と絵美さん。「祖母は料理上手で、遊びに行くといつもいろんなお料理を作ってくれました」

広くて使いやすいキッチンでおばあ様が料理するのを見ながら、絵美さんもお料理の楽しさを覚えたといいます。「だから私は、キッチンが大好き。でも祖母の家のキッチンは独立型で、家族から離れて料理していたのが寂しくて…」というわけで、キッチンをリビングのど真ん中へ。

大きなカウンタートップは食卓代わりにも使っていて、家族の食事はもちろん、友人が集まるパーティでも、絵美さんはキッチンの定位置で腕をふるいます。

「誰かのために料理する。おいしいものを一緒に食べる。それだけでみんなが和んで気持ちが伝わるから、キッチンをリビングの中心に据えたのは大正解でした」

思い切った配置や工夫のある空間構成を上手に生かしながら、それを意識させない自然な空気に包まれた住まい…本当の快適へのヒントがいっぱいのお宅です。

階段 渡部絵美
キッチン脇にある半階下りる階段は、絵美さんのプライベートゾーンへと続く。

屋上 渡部絵美
3階屋上はバーベキューパーティなども開ける広いスペース。普段は愛犬と息子さんのサッカーグラウンドに。


キッチン 渡部絵美
ご自慢の対面式アイランド型キッチン。絵美さんの強い希望でリビングの中心に配置した。


元・女子フィギュアスケートメダリスト、タレント 渡部絵美
1959年生まれ。2歳からスケートを始め、10歳で米国へスケート留学後、12歳で日本女子フィギュアスケート界にデビュー。インスブルック、レイクプラシッドの2冬季オリンピックや数々の世界大会で活躍し、メダル獲得及び入賞多数。引退後はプロに転向し、スケート教室の開催などスケートの普及・指導・発展に尽力する傍ら、オリンピックのコメンテーターやコラム執筆、講演、TV出演など、活躍の幅を広げている。


リビング 渡部絵美 大きな傾斜屋根を生かして天井を高く取ったリビングルーム。南側のテラスからの陽射しだけでなく、傾斜屋根の頂上付近に設けた細長いトップサイドライトから北側の柔らかい光も入るので、室内が隅々まで明るく開放感に満ちています。部分で見ると個性とこだわりがありながら、全体としてこれ見よがしにならないのは、ご自身の生活実感や経験が基本になっているからでしょう。


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