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両親、娘家族と一緒に3世帯8人で暮らすことになりました。 子供からお年寄りまで安心で、 万一ケガをしたときでも
住みやすい家をつくりたいのです。 郊外に広い敷地があり、庭作りが趣味。 (52歳主婦) |
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1962年生まれ。日本大学生産工学部建築工学科卒業。
タイム計画研究所を経て、1990年川鍋智子建築設計室(TEL.03-3399-8738)設立。 家づくりの会会員。環境芸術大賞90優秀賞受賞。 |
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建て主は郊外に広い土地をお持ちなので、3世帯で使う「共通の空間」と世帯ごとの
「プライベートな空間」を共に確保するプランが可能です。とはいっても仲の良い家族が せっかく一緒に暮らすのですから、お互いの生活をできるだけ感じ取ることのできる
「3世帯が中庭を囲む」プランを考えてみました。 |
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| 保存食品やふだんは使わない大鍋類などを収納できる食品収納庫をキッチン横に設けました。浴室、洗濯室、物干場など、共用で使える場所は1カ所にまとめると床面積を有効に使用できます。 |
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まず3世帯をA・B・C世帯に分けて配置します。70代のご両親のB世帯は1階の玄関から奥まった、静かで落ち着いた位置に持ってきました。夜遅く帰宅する人や入浴する人の音にわずらわされることもないでしょう。C世帯には赤ちゃんがいて、これからますます活動が激しくなる世帯ですから、1階の玄関側に配置。東の光が入る活動的な空間です。
建て主であるA世帯の寝室と客室、長男の個室は2階に。長男は現在独身ですが、いずれ結婚して同居する場合でも対応できる間取りになっています。 |
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1階のキッチンは、この家のメインキッチンです。L字型の両方向に出入り口を設け、アイランド型カウンターを設置して、大勢で作業しやすい動線を考えました。カウンターで作業をしているときも家族の様子が窺えます(図 )。
また、BC世帯にはミニキッチンを設置しました。例えばB世帯であれば、ご近所のお年寄りが遊びにみえたときにお茶を入れたり、軽食を作ったりというときに便利でしょう。C世帯であれば夜中に離乳食を作ったり、帰りの遅い夫の夜食を作ったり。時間帯を気にしないで調理できます。 |
図

キッチンから中庭をみる |
| キッチンのアイランド型カウンターから親世帯や娘世帯の部屋の様子がわかり、安心です。 |
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図

広間から親世帯をみる |
| 畳の居間は床から30センチ上げ、座った姿勢から立ち上がりやすく。来客時には引込戸を閉めて寝室を隠すことができます。 |
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1歳の赤ちゃんから76歳のおじいちゃんまでが暮らす住まいなので、何よりも安全を配慮した家づくりが必要です。「室内はつまずかないように小さな段差をなくす」「引戸を多く取り入れて開口部を大きくする」「手すりの直径を、握りやすい28〜50ミリにする」など、随所にバリアフリー設計を取り入れました。赤ちゃんや高齢者に安全で使いやすいデザインは、大家族を切り盛りする主婦や、働き盛りの夫たちにとっても使いやすいユニバーサル設計の住まいといえます。さらにこのプランでは、各個所に次のような配慮をしています。
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【玄関】 |
手すりとベンチを造り付けて上がりやすく。万一車椅子を使用することも想定し、段差解消用のスロープが設置できる広めの玄関に(図 )。 |
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【廊下】 |
廊下幅を約1メートルとり、壁は、将来必要な位置に手すりが付けられるような下地に。 |
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【浴室】 |
入り口は引戸にし、床の段差もほとんどなくしました。 |
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【トイレ】 |
B世帯のトイレは他の世帯のトイレより広めにし、手すりを設置。他のトイレにも壁に下地を入れてあります。 |
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図

風情も安心感もある玄関 |
| ベンチと手すりを造り付けた玄関。ベンチは趣味の花やグリーンの飾り台としても使えます。 |
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| C世帯は、子供が小学生になったり増えたりしたとき、間仕切り壁を造れば個室になる設計に。A世帯の客室は、将来長男の世帯が住む部屋としても使えるようにガス・水道の配管をとってあります。 |

ご両親と一緒に丹精を込めて造った庭を、家族みんなで囲む暮らしをイメージしながら計画しました。大勢で暮らすということは、こうした楽しい面の一方で、生活リズムの違いによる不平や不満も起こりがちです。大家族で暮らす家づくりは、安全で安心なバリアフリー設計と同時に、家族みんながお互いに気兼ねせずのびのびと暮らせる細やかな配慮が求められます。 |
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